『我が家の庭のへび』〜捕食についての考察〜

へびは滑らかにすべる

二股に分かれたズッキーニの株と 真っ赤に熟れたトマトの間を

たわわに実るナスの方角に 一直線

気まぐれダリアや錆びたガラクタには目もくれず

そして 一休み

チロチロと その二つに分かれた舌を出す
            ●

へびは 香りに敏感で

エサがどこにあるかを 本能的に知っている

獲物に近づくためには

まるで忍者のように そろりソロリと

用心して 近づく            

まばたきよりも短い 一瞬の間

静止した
            ●

夏の間に ナスの葉をたらふく食べた

太っちょバッタは

意外にも 自分の人生があっけなく終ることを

知ることになる